アコギのある風景

押尾コータロー好きなおじさんのギター日記

アタックミュートの認識

僕は練習している時によく携帯の動画で自分の手元を撮り、客観的に音と手元を確認しています。時には客観的に自分の演奏を確認するのって大事ですよね。

そこで「Tension」の練習の動画を見ていてあることに気がつきました。「Tension」はその曲の性質上、アタックミュートした後に少しそのままの姿勢でタメを作ってから人差し指で1弦辺りをすくい上げるような箇所が頻繁にあります。動画を見ていると僕はそこを弾くときにそのタメを作ろうと無意識にアタックミュート後の指の姿勢を安定させようして人差し指を1弦めがけて伸ばし気味にしていました。イメージとしては人差し指で1弦のちょっと下辺り突き刺す感じです。そうすると次の1弦弾きが非常に弾きやすいのです。またその指の姿勢も理想とする押尾さんのアタックミュートの形にとても近いものでした。

今まではどちらかというとアタックミュート後の瞬間は人差し指が流れた感じでだらしなく空中を彷徨っていて、手の姿勢も開き気味でした。その状態から次の狙った弦を弾くのは困難でよく2弦を弾こうとして1弦ごと弾いてしまっていたりミスタッチを繰り返していました。特に「Splash」のサビなどです。
それはやはり最初にアタックミュートを覚えた「HARD RAIN」のストローク&アタックミュートの手癖が抜け切れなかったためと思われます。「HARD RAIN」のアタックミュートはストロークの延長的な奏法なので、どうしてもアタックミュートにストロークの上下運動が加わってしまいます。「Splash」や「翼」を練習することでだいぶその手癖は改善されましたが、まだ自分の弾き方を見ると違和感が残っていました。

「Tension」で気がついたアタックミュートは人差し指に意識を集中するのがポイントです。できるだけアタックミュート後の瞬間の形では指先を伸ばしきるイメージで弾きます。それで伸ばしきる先は次に弾きたい弦のちょっと下辺りを狙います。アタックミュート後の手の形はそのまま次の弦を弾くモーションの予備動作となり、指先と弦の距離も短いのでミスタッチも起こりにくくなります。
またストローク気味に手首全体が下方向に流れたり開き気味になる手癖も解消され、ほぼ真上かちょっと斜め上辺りからドスンとアタックミュートを落とすことができるようになりました。あんまり人差し指をピンと伸ばしきるのも見た目のフォーム的に違和感が出てきますが、最初はそんなイメージで弾くことでアタックミュートが安定し、徐々に人差し指の力加減を抜きつつ適当な遊びを入れるのも良いかもしれません。

これに気がついたときにはなんだか今までずっと自分の周りをモヤモヤと覆っていた霧が突然晴れたような気がして思わずハッとしてしまいました。「これか!」と。このイメージを忘れないようにしないと。