アコギのある風景

押尾コータロー好きなおじさんのギター日記

初ライブ〜札幌ドーム

volpe01042005-12-16

先週の日曜に初めてのミスチルライブへ行って来た。


大学に入った頃からミスチルにハマり、2年前に押尾コータローさんの音楽に出会うまで、まさに文字通りミスチル「だけ」聴く日々が続いていた。丁度活動休止の時に聴き始めたから「Discovery」の頃かな。活動休止だったけど、過去のすごい量のCD達があったからどんどん過去に遡って聴きまくっていた。それほどパッとした大学生活でもなかったけれど、嬉しい時、楽しい時、悲しい時、死にたくなった時、常に僕の中ではミスチルの音楽が流れていた。音楽って不思議なもので、同じ曲同じ歌詞でも自分の感情によって心に響く感じが全然違う。「音楽」と大くくりで語れるほどいろんな音楽を知っているわけではないから、僕の場合はミスチルに限る話なのかもしれないけれど。


とにかく、僕はそんな感じで青春のほとんどの時期をミスチルを聴きながら生きてきた。好きな音楽ができるとたいていの人はその人のライブに行きたくなるのだと思う。でも僕はなかなかそんな気になれなかった。ミスチルという存在は、僕にとって既に大きすぎる神様のような存在になっていたからかもしれない。神様を直接見るようなことは考えられなかった。現実味が無かった。だからせいぜいビデオとかDVDでライブの雰囲気を味わうだけでも充分満足だった。


大学院で過ごしていた当時、僕は上の年代のいない研究室(誰も僕に文句を言えない)で僕は毎日ミスチルを流していた。当時で100曲以上もあるミスチルの曲をランダムで垂れ流していた。ミスチルに興味の無い後輩達はさぞかし迷惑だったに違いない。そこにミスチル好きの女の子が入ってきてくれた。正直これはかなり助かった。味方がつくのは嬉しい。
その子はファンクラブに入っているくらいのミスチル好きで、ライブにも何度か行ったことがあると話していた。ライブ、行ったことあるんだ、この子。身近にミスチルを生で見たと言う人は初めてで、結構僕の中では衝撃的だった。なんとなく、僕もミスチルのライブに行ってもいいのかな、と思い始めてきた。でもなかなか行動には移せなかった。


社会人になって押尾コータローさんのライブに初めて行ってから、ライブっていいなって思えてきた。そしたらやっぱりずっと好きだったミスチルのライブも行ってみたい。チケットを取ろうとがんばって2年目でようやくゲットできた。まさに夢のようだった。


札幌ドームはバカみたいにでかかった。イタリアで見たサンシーロスタジアムとかと比べると全然だけど、ライブをやるには広すぎる。ステージの向こうに見える桜井さんは米粒ほどだった。
正直言って、生のミスチルを見るというよりは巨大なスクリーンに映っているミスチルを見ている時間の方が長かった。でも音はリアルに胸に届いてくる。中川さんのベースが腹に響き、桜井さんの声が脳を貫く。河口さんの小気味良いアコギが心地よい。ものすごく遠かったけれど、同じ空気のある場所で桜井さんが歌っていると思うと、不思議な感じがしてしかたがなかった。桜井さんが弾くピックガードのでかい D-28 はおかしいくらいかっこよかった。ギターそのものというよりも、桜井さん+D-28という組み合わせがものすごく絵になるのかもしれない。バンドだからアコギの音はほとんど聴こえない。でもイントロとか曲間とかで微かに聴こえるアコギもよい。その主張しすぎないところがまたいい。そえばギブソンも弾いていたな。ギブソンはそれほど良く知らないけど、J-45のように見えた。


そして夢のような2時間半があっという間に過ぎてしまった。楽しい時間というものは本当に早く過ぎてしまうものだ。とにかくミスチルを生で体験できてよかった。それにしても、ここまで来るのにすごく長い時間を費やしたなぁ。いろいろな出会いに感謝。